やはり私も憧れるのは、高額商品であろうとお客様が使って気に入らなかったら全額返金します、という事だけの説明で売る商売です。ストレートにかっこいいと思います。なぜなら売る側にお客様の満足を完全に見抜ける実力を持ち合わせていないと、とんでもないリスクになるからです。私も一消費者です。何かを購入する際の消費者側のリスク(不安)をほとんど払拭してくれるこの言葉を出してくれるお店にはほとんど出会ったことがありません。私も一人間です。自分の都合の悪くなるような事はあえて言わないでしょう。ここが肝心なところです。だからこそお互いのリスクを少しでも軽減できるコミュニケーションや工夫が大切ではないでしょうか。
一般的に道具にオールラウンド性を求めると最後は必ずどっちつかずになります。使用者すべてに良い道具なんて存在しません。MTBも例外ではなく年々多種多様化しています。例えばフロントサスが良い例です。一昔前では信じられないくらいの機種とグレードが販売されるようになりました。特に初めて購入しようとするお客様にすべてを言葉だけで説明しようとしたら学校を作って授業に出て欲しいくらいです。
商売はある意味、これでどうだ!という価値観の押し売りでもあるのですが、忘れてはならないのは売る側が供給する前に需要にどれだけ適応させられる能力があるかだと思います。それには普段から色々な角度、視点で物事を捉えられるよう努力しなければなりません。人にはそれぞれ事情というものがあります。そして好みや欲しがる部分が違います。以前あった話で、リアセンターの長いDHバイクをそれだけで否定した方がいたのですがリアセンターの論議は別として、あるライダーはロングストロークのDHバイクに乗りたくても背が小さくサドルが下げられずなかなか選択肢がなかったところ、やっとリアセンターの長いもので実現できたという事がありました。ちなみに私もチビ(正確には短足)なので、特にリアセンターの短いDEMO9のタイヤに干渉しない最低サドル位置はほぼXCポジションのサドル位置です。
最後に神が創ったかどうかは私もわかりませんが人間そのものから比べたら、所詮人間が作った自転車、はっきり言って簡単です。より豊富な経験、視点、アプローチを身に付けながら、お互い自転車ライフをより充実させましょう。